ガンプラ『合わせ目消し』塗装の順番|初心者でも失敗しないキレイに消せる工程
ガンプラの「合わせ目消し」における塗装の順番や工程を解説していきます。
ガンプラのパーツ同士の合わせ目消しは「無塗装」や「素組み」でも目立たなく組み立てる方法はあります。
しかし、ガンプラの合わせ目消しにおいて「塗装」を施す事により、キレイに目立たなくする事はもちろん、塗装後の変色や白化を防ぐといった劣化などの対策も出来るので、完成させたプラモデルを大切に保管しておくモデラーさんには一番のオススメの方法です。
今回はガンプラの合わせ目消しを「塗装」して綺麗に目立たなくさせるまでの順番や工程を、初心者の方でも失敗しないで完成させられるように、1からご紹介いたしますね。
ガンプラ『合わせ目消し』塗装までの順番や工程
ガンプラのパーツ同士の『合わせ目消し』を塗装を施す前提としての順番や工程をご紹介していきます!簡単には下記の5つの順番と工程になります。
【塗装までの作業工程と順番】
1.合わせ目消し(接着剤、パテ) |
今回はサンプリングとして【ガンプラ】hgシャア専用ゲルググの脚部パーツを使用します。
では早速、作業していきます。
タミヤ接着剤での合わせ目消し
ガンプラのパーツ同士の「合わせ目消し」は塗装する場合においても「合わせ目の隙間を埋める作業」が必要になります。
基本的には「タミヤ接着剤」にて合わせ目を接着させます。
通常のタミヤセメントでも良いですし、流し込みタイプどちらを選んでも良いですが、今回使用するhgシャア専用ゲルググの脚部は合わせ目には「通常のタミヤセメント」を使います。
タミヤセメントを塗ってパーツを合わせた状態の画像です。
パーツ合わせ目部分に接着剤が飛び出てる感じや、スジが出来てるのがはっきりわかると思います。
接着剤が完全に乾いて(通常は2~3日間放置)から、「ヤスリ」をかけて合わせ目のスジを目立たないくらいまで仕上げていきます。
今回使用するヤスリは、私が一番お気に入りの「ゴッドハンド 神ヤス」です。
今回のガンプラ合わせ目消しは「塗装」を施すので、400番から1,000番の4枚で仕上げますが、無塗装の合わせ目消しとは違うので、ササササっと、スピード重視で行っていきます(笑)。
最初は400番。
ご覧の様にもう、400番のみでも「合わせ目」は消えているのですが、400番は粗い目のヤスリなので、表面のざらつきを消すためにも、次の番手に進みます。
「サーフェイサーをかければ粗さは目立たなくなるのでは?」
と言った疑問や指摘があると思いますが、丁寧にヤスリをかけておくことで、塗装後の仕上がりに違いが出ますので、ここはしっかりとヤスリ掛けしていきましょう!
次は600番です。
上部の膝裏部分にはまだ、合わせ目の形跡が残っていますし、周囲はヤスリの粗さも目立ちますから、さらにヤスリ掛けしていきましょう。
次は800番です。
合わせ目も目立たなくなりましたが、それ以上にヤスリをかけた周囲の粗さやザラツキが消えてきたのがわかると思います。
最後は1,000番です。
どうでしょうか?
作業自体はスピーディーに行ったのですが、1,000番までの番手を使うと、かなり綺麗に仕上がります。
もちろん、この後に1,200番、1,500番、2,000番などの神ヤスリを使うともっと「合わせ目消し」が綺麗に仕上がるのですが、今回は「塗装」するので、400番~1,000番の4枚の神ヤスリでの作業で十分です。
*ヤスリがけにおいて、パーツによっては粗さやザラツキ、傷が目立つ等の場合は、さらに番手を上げてヤスリ掛けしたほうが良いです。
パテ埋めでの合わせ目消し
パーツ同士の隙間が大きい場合は接着剤では対応できないので、「パテ埋め」を行ったほうが良いです。
「ランナーパテ」でも良いのですが、今回は塗装するので、ランナーパテを作る手間暇や時間を考慮し、市販されている「タミヤパテ」を使用しました。
「タミヤパテ ベーシックタイプ」と書いてますが、基本色はグレーまたはホワイトになっています。
「hgシャア専用ゲルググ腕部」のパーツ合わせ目に出来た隙間に「パテ埋め」を施した画像です。
パテを塗り込む際にアイスの棒についてる「ヘラ」など利用すると便利ですし、上手く塗れますよ。
見ての通り、合わせ目の隙間が大きいのがわかると思います。
ここまでパーツ同士の合わせ目の隙間が広いと、接着剤では対処できないので、塗装が前提にはなりますが「パテ」を使ったほうが良いです。
パテ塗り後はセメントと同じように完全に乾くまで(2~3日間)乾燥させて、接着剤の時と同様にヤスリ掛けしていきます。
GODHAND神ヤス400番
一気にスピーディーにかけていきました(笑)
かなり粗さが目立ちますが、次からの番手で少しづつ修正していきます。
GODHAND神ヤス600番
パテの平らな感じは出てきましたが、パーツ周辺はまだまだ粗いですね。
もう少し磨いていきましょう。
GODHAND神ヤス800番
800番まで使用すると、かなり表面のザラツキや傷が消えてきました。
リング主変の部分がまだ惚れてる感じなので、補修していきましょう。
GODHAND神ヤス1,000番
サークル(円形)部分の「傷」が少し目立ちますが、サーフェイサー(下地処理塗装)で対応できる範囲なので、これくらいで大丈夫です。
合わせ目の隙間も完全に埋まって「たいら」になっていますし、これなら塗装しても十分な仕上がりになります。
パーツの洗浄と乾燥
ガンプラのパーツ合わせ目消し処理が終わったら、必ず「洗浄」して完全に「乾燥」させてください。
ヤスリがけしたプラスチックの「粉」ばかりでなく、手作業における「指紋」なども付着しているので、水洗いまたは、洗剤を使って綺麗に洗い流し、乾燥させてください。
完全に乾燥させてからサーフェーサーや塗装に向けて仕上げていきます。
サーフェイサー(下地処理)の塗装
洗浄したパーツが完全に乾いたら、サーフェイサーを使って塗装前の「下地処理」を行います。
今回使用したのはナスカの「メカサフ ライト」です。
ナスカのメカサフシリーズは下地処理には本当に優れた能力があり、塗装の食いつきが抜群ですし、何と言ってもパーツの細かな傷や表面の粗さまでわかるので、塗装前の修正判断に役立ちます。
吹き付けるマシーンは、わたくし自慢のエアブラシ「タミヤ スプレーワークパワーコンプレッサー」です(っていうか、これしか持っていません汗)。
サーフェイサーの役割は、簡単に説明すると「塗装の食いつきを良くする事」と、「パーツに傷や凸凹などないか確認できる事」になります。
塗装前のサーフェイサーの役割って、かなり重要なんですよ~。
早速、サーフェイサーを吹き付けてみましょう!
サーフェイサーを吹き付けたHGシャア専用ゲルググ脚部の画像がないので、HGドム試作実験機の脚部の画像を載せました(スイマセン・・・汗)
メカサフライトで下地処理した画像ですが、細かな「スジボリ」までよく確認できると思います。
サーフェイサーを吹き付ける事で塗装の食いつきは俄然良くなりますし、キズなどのチェックも出来ますから、特に「メカサフ」のサーフェイサーはオススメです。
では、最後に「塗装」してみましょう!
塗装
サーフェイサーによる下地処理の塗装が完了して、完全に乾いたら、最後にいよいよ「塗装」です。
もちろん、自慢の「タミヤ スプレーワークス パワーコンプレッサー」の登場です!(しつこい笑)
エアブラシも様々な種類やタイプがありますが、別記事で紹介しますね!
塗装した完成形がこちらです。
完全に「合わせ目」が消えていますよね!
というか、合わせ目なんて最初からなかったんじゃない?と言いたくなる仕上がりになります。
クリアコートの塗布
最後に仕上げとして「クリアコート」を塗布します。
使用するのは「ミスターホビー トップコート(半光沢)」です。
完成したガンプラ合わせ目消し塗装バージョンです。
hgシャア専用ゲルググの脚部しか映していませんが、完全に目立たなく綺麗に仕上がってるのがわかると思います。
ガンプラの合わせ目消しは「無塗装」でも十分可能ですが、やはり塗装を施すことにより、ワンランク上のレベルに仕上がりますので、是非、チャレンジしてみて下さい!
ガンプラ『合わせ目消し』塗装と無塗装の比較
ガンプラの「合わせ目消し」において塗装で仕上げる場合と無塗装で仕上げる場合のメリット、デメリットを比較してみましょう!
まあ、「パーツ同士の合わせ目消しなんて最初からしないよ!」って人は除いてですが・・・汗
【メリット】
塗装で仕上げる場合 | 無塗装で仕上げる場合 |
「ヤスリがけ」が楽 | 塗装色を用意する必要が無い |
変色など気にしなくていい | サーフェイサーの用意がいらない |
仕上がりがとにかく綺麗 | 吹き付け用のコンプレッサーがいらない |
劣化や変色に悩む必要が無い |
【デメリット】
塗装で仕上げる場合 | 無塗装で仕上げる場合 |
塗装色の用意 | ヤスリがけが大変 |
サーフェイサーの用意 | ランナーパテを作る必要がある場合もある |
コンプレッサーは必要 | 白化や変色が起きる可能性が高い |
お金がかかる | 劣化する |
ガンプラの合わせ目消しを塗装と無塗装の仕上げにおいて「比較」してみました。
簡単に説明するならば・・・
塗装で仕上げる場合は、カラーやエアブラシの用意など資金がかかりますが、仕上がりや劣化の心配の可能性が低い。
無塗装の場合は、資金はそれほど必要としませんが、手間がかかり変色や白化などの可能性が高い。
こうしてみると、どちらも一長一短でもあるのですが、完成したガンプラを長期的に保存保管したい場合は、やはり塗装をお勧めします。
無塗装での合わせ目消しは、最後にクリアコートを塗ったとしても、時間の経過とともに「変色」や「ひび割れ」「白化」など様々な「劣化」を引き起こす可能性が非常に高いです。
逆に、ガンプラを作ってもすぐに友人や知り合いに譲渡したり、オークション等で売却などする場合は、無塗装でも良いと思います。
塗装する場合、カラーを揃えたり、エアブラシを用意したりと、色々と出費が重なるので、よくご検討してくださいね!
ガンプラ合わせ目消し塗装で初心者さんが失敗しないポイント
ガンプラの合わせ目消しにおいて塗装する場合、特に初心者さんにありがちな「失敗」があります。
失敗しないためにも次の事をポイントとして覚えておきましょう♪
1.パーツを合わせる前(組み立てる前)に塗装しない。
良くガンプラ初心者さんに「ランナーから切り離す前にパーツ塗装すればよいんじゃないの?」と聞かれるのですが、それでは「合わせ目」は消すことが出来ません。 合わせ目の「隙間」や「溝」などを「パテ」などで塞いで消す作業にはかならず「ヤスリがけ」などの工程が必要です。 ヤスリ掛けすると当然、塗装が然剥がれてしまいますし、結果的に最初から塗装のやり直しになります。 |
2.「モールド」や「スジボリ」にしてしまう。
合わせ目消しをしない・・・と言う事です。 合わせ目を消さずに、「モールド」「段落ちモールド」「スジボリ」等にしてディテールの一部にするのも良いと思います! デザイン的に自分が納得できるかどうかの判断になりますが、モールドやスジボリとして「あえて残す」のならそれはそれで自身のアイディアにもなりますし、価値のある事だと私は思います。 あえて「合わせ目消しをしない」という選択肢も全然ありですよね! |
ガンプラ『合わせ目消し』塗装の順番のまとめ
ガンプラ「合わせ目消し」における塗装の順番や工程の「まとめ」になります。
■ガンプラ「合わせ目消し」塗装までの工程や「順番」
・接着剤(またはパテ)による合わせ目消し ・ヤスリがけ ・洗浄 ・乾燥 ・サーフェイサー(下地処理)の吹付 ・塗装 ・クリアコート塗布 ■ガンプラ「合わせ目消し」塗装した場合と無塗装の場合の比較 ・塗装は全般的にお金がかかるが、長期的に見て劣化の心配もなく仕上がりが綺麗 ・無塗装は資金はそれほどかからないが、変色や白化、劣化の心配がある |
ガンプラの合わせ目消しを塗装する場合、特に初心者さんの方はカラーやエアブラシ、ネコの手ステーションやクリップなど、揃えなければいけない道具や工具が多くなりますし、当然、資金も必要になります。
その代わりと言っては何ですが、お金をかけた分、仕上がりは無塗装や素組みと比較すると雲泥の差がつくくらいに、塗装を施した方が圧倒的に綺麗に仕上がります。
作る側のモデラーさんの状況にもよりますし、塗装でも無塗装でも自由な形で共にガンプラ作りを楽しめればと願っております!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!